不動産購入のコツ(総論)

不動産購入のコツ(総論)

2021年1月15日

大阪の不動産に詳しい、行政書士の岡田です。

今回は、いい不動産を購入・取得するコツについて、説明します。

私は今まで、たくさんの不動産を見てきました。一括りに不動産と言っても、土地もあれば建物もあります。住宅、倉庫、店舗、工場、駐車場、畑、山林・・・用途もたくさんあります。

このそれぞれについて、見るポイントは異なります。

いくらインターネットが発達しても、不動産自体は物理的な『もの』であり、かつ同じものは世界に2つは存在しないという特徴があります。

自分の住宅用で購入するのであれば、どれだけ快適に、便利に、安全に過ごすことができるかかが、重要なポイントでしょう。

さらに別の側面として、経済的な財産としての意味があります。この場合はこの不動産を活用して、どれくらいの収益を生み出すかという部分に重点が置かれます。又は、不動産自体を投資の対象として、その値上がり益を狙う投資家もいます。

相続財産として、評価を下げる目的で現金を不動産に変えることも、よく行われます。1億円の現金と、1億円の不動産では、相続税法上の評価が異なり、不動産の方が評価が低くなります。その結果、納付すべき相続税額が低くなるという手法です。

金融機関から見れば、不動産は担保物件という位置付けです。お金を貸して、その利息をもらうのが金融機関の仕事ですが、不動産を担保にすれば、低金利で長期間の融資が可能になります。なぜなら、もし貸付金が不良債権になって回収不可能になったとしても、不動産を担保にしていれば、それを競売したり、その他の方法である程度回収が見込めるからです。したがってこの場合は不動産の評価価値に重点が置かれます。

このように、どんな目的で不動産を購入、取得するかによってみるべきポイントは異なります。

したがってまずは、ご自身の目的を明確にすることが重要になります。その上で何を重点に見ていくかを決めます。目的によってはその判断基準が反対になることもあります。

ここで価格が適正かどうかが問題になるわけですが、不動産の価格は変動しています。そのため投資の対象にもなってしまうのですが、不動産市場に出ている不動産の価格はその時点でのある一定の範囲に収まっています。これが『相場』と言われるものです。

不動産業者はこの相場に敏感であり、そこから外れた価格をつけることを嫌います。しかし実はここにも盲点があります。それは確かに相場はあるのですが、不動産で同じものは2つとなく、それぞれに内容、条件が異なります。周辺環境も異なれば、道路との関係も異なります。形状や階数、構造、材料も違います。このあたりをよく調べていけば、違いが明確になってきます。この調査をしっかりしないで、相場だけで価格を決めるのはとても危険です。

例外的に、不動産市場にも出ておらず、相場からも明らかに乖離した価格で取引される物件もあります。これは売主の都合によることが多いのですが、ただ、いろいろ問題を抱えていることが多く、不動産のことを良く知らない、普通の人が手を出すとトラブルになりやすいので、やめておいたほうがいいでしょう。

このように、不動産にはいろいろな側面がありますので、判断に迷えば、詳しい人に相談されるのをお勧めします。しかし、ここでも注意点として、できるだけ客観的に、公平な立場でアドバイスできる人に相談してください。

当事務所でも、不動産についてのアドバイスを行っております。よろしければご相談ください。