法定相続分通りに分ける必要はあるのか

法定相続分通りに分ける必要はあるのか

相続と不動産に詳しい、堺市行政書士の岡田です。

今回のテーマは、『法定相続通りに分けないといけないのか?』です。

結論から言えば、ぜんせんそんなことはありません。

相続人全員で話し合いをして、自由に分ければいいのです。

じゃあ、なぜ法定相続分みたいなものがあるんでしょうか。

それは、何も基準がないと困る人が多いからです。

何かルールがあれば、それに従うほうが楽、それと同じです。

だから法定相続分というものが決められました。

そういうことで、これは正直、無視しても大丈夫です。

ただ、遺産分割協議には相続人全員の同意が必要なので相続人の中には、あれやこれや文句を言う人が出てくる可能性があります。

そのための説得材料として、法定相続分が使えます。

ただそれだけのものです。それ以上のものではありません。

全員が同意すれば、どのように分けても自由なのです。

何回も言いますが、『全員が同意すれば』です。

一人でも反対者がいれば、ダメです。

一人でも反対者がいる場合は、みんなが納得できる分け方になるまで、あれやこれやと延々とお話をしてください。

決まるまで分割はできません。

遺産分割協議書には、相続人全員の署名と実印の押印が必要です。

すっきり話し合いができればいいですね。